先物の取引コストは約定ごとに計算し、資金調達料や調整を分けます。USDT線形契約の価格損益は数量×価格差です。約定価格に含むスリッページを二重に引かず、予備枠を実費にしません。未確認費用があれば途中結果とします。BTC教材の約定は仮定で、実純損益とは主張しません。
損失50 USDTを予算にした計画を照合すると、35.39、39.303305、40.303305という3つの額が出ました。どれが損失でしょうか。最小値を選べば費用が抜け、すべて足せば価格のずれや予備枠を重複計上するかもしれません。
各数字の出所を説明することが大切です。価格損益、取引手数料、保有費用を分け、同じBTCショートをエントリー待ちから決済まで追います。帳簿を追跡できれば、差が予算・執行・不足資料のどこから生まれたか分かります。
価格損益・費用・証拠金拘束を分ける
価格損益、追加請求、拘束証拠金は別記録です。本文はBTC数量、USDT表示・決済の線形無期限契約を対象にします。BTCはビットコイン、USDTはステーブルコインです。コイン証拠金型のインバース契約は単位・式が違い、そのまま転用できません。商品と数量計算の全体像は無期限先物入門で扱います。
粗損益・純損益・口座残高は違う数字
ここでは数量×売買価格差を費用控除前の価格損益(粗損益)と呼び、対応する手数料、資金調達料、確認済み調整を加減して、その基準の純損益を出します。Bybitの「P&L Calculations」(2026年8月12日)は含み価格損益と、取引・資金調達料を含む決済結果を区別します。項目名だけでなく、すでに費用が入っているかを確認します。
口座残高は他の建玉、入出金、振替、遅延記帳でも変わります。100 USDTの振込みはこの契約の利益100ではなく、証拠金の拘束解除も追加収入ではありません。建玉時に確保し決済時に戻る資金を、取引利益としてもう一度数えません。

手数料は約定金額と実際のメイカー・テイカーで決まる
線形契約の各約定手数料は、数量×約定価格×適用料率です。建玉と決済を別に計算します。OKXの「How Are Futures Trading Fees Calculated?」(2026年8月26日)も約定金額×率を使います。枚数表示の商品なら額面や乗数も必要なので、BTC数量と比べる前に換算します。証拠金を基礎にせず、同じ数量なら高レバレッジで手数料が倍率分安くなるわけでもありません。
メイカーは板に待つ流動性を提供し、テイカーは既存注文と約定して消費します。指値は必ず安い、成行は必ず高いという分類ではなく、即時約定する指値はテイカーになり得ます。Bybitの「Post-Only Order」は即時執行になる場合の取消を説明します。流動性提供を意図しただけで約定は証明できず、料率を下げるため待つことがすべての決済に向くわけではありません。
スリッページは2通りで計算できる
分析用に分けても、同じずれを引くのは1回です。基準価格を決め、実際または仮定の約定を記録します。約定価格による損益に含まれる差は、執行分析として別表示できても再控除しません。資金調達料は別に対象決済と口座記帳で確認します。
約定価格で計算した損益には同じ価格差が入っている
ショート決済は買戻しです。予定78,600に対し平均約定78,620なら、不利なずれは20 USDT/BTCで、別請求書の20 USDTではありません。建値から78,620を引けば、すでに含まれます。別方式では78,600で予定損益を出し、数量×20を1回引きます。数量と費用が同じなら両方式は一致します。
送信時の最高気配、トリガー、仲値など、基準を変えると測る差も変わります。スプレッド、流動性、市場変動は重なる場合があり、同じ差の名前を分けても何度も引けません。スリッページ許容設定も約定保証ではありません。Bybitの「Market Order with Slippage Tolerance」は、範囲内に流動性が足りなければ数量が未約定になることを説明します。
資金調達料の予備枠は予算であって実費ではない
事前に1 USDTを確保するのは、保有費用に備えるためです。実額は率、対象数量、口座記帳で決まり、使わない予備枠から費用は生まれません。不明な費用をゼロにして表を完成させることもしません。
受取りの符号にも注意します。「支払い正・受取り負」で資金調達料を記録すれば、それを損益から引く際、受取りは純損益を増やします。明細の符号をそろえてから計算します。資金調達率・決済・保有コストで時刻と数量を詳しく扱います。
BTCの過去事例で同じショートのコストをつなげる
2026年9月10〜11日のBinance BTCUSDT無期限契約の過去価格を、公式「USDⓈ-M Futures Kline/Candlestick Data」から使います。時刻はUTC、UTC+8なら8時間加算です。4時間足・15分足は始値の時刻で呼び、全値幅は完成後に分かります。価格は過去資料ですが、以下の数量、約定、料率、予備枠は仮定で、実注文や個人明細はありません。
手順1:価格の順番を確認してから約定を仮定する
9月8日の既知の安値77,600.1を4時間足終値が下回るのを待ちます。9月10日12:00開始の足は77,218.5で引け、確定は16:00です。突破足の前の完成済み6本から最も近い陽線は同日00:00で、ヒゲを含む77,912.2〜78,543.9を観察領域にします。初回下端へのリテストでショートを待ち、最終価格で損切り78,600.0、目標76,536.6とします。待つのは後続4時間足6本だけで、翌11日16:00より前に届かなければ取消です。入る前に4時間足終値が78,543.9を超える場合や、その後の15分足が上端より上で始まる場合も取消です。
11日12:30開始の足は安値76,000.3ですが高値77,671.4でエントリー未満です。その安値はこのショートの利益ではありません。77,912.2を最初に含む区間は12:45〜13:00です。その後、目標へ届く前に13:45〜14:00で78,600.0を超えます。別々の足から価格到達順は分かりますが、トリガーや約定、マーク価格の経路は分かりません。マークは評価・リスクの参照で最終取引価格とは別です。
ここで0.050 BTCが77,912.2で全量ショート約定し、決済で20不利にずれて平均78,620.0になったと仮定します。教材の入力であり執行報告ではありません。足の値幅内にあってもその価格で約定する保証にはなりません。数量の理由は損切り幅とポジションサイズでリスク・資金の両面から説明します。

手順2:建玉と決済の手数料を個別計算する
片道0.05%、USDT払いを仮定します。現行の取引所料金や個人ランクではありません。0.05ではなく0.0005へ直します。建玉金額0.050×77,912.2=3,895.61、手数料1.947805 USDTです。決済金額0.050×78,620.0=3,931.00、手数料1.9655で、合計3.913305です。
価格が違うため建玉手数料を単純に2倍にできません。数量・価格差が大きいほど差も広がります。複数約定なら各価格、数量、料率で個別に計算して足します。今回は各1回の全量建玉・決済を仮定し、両数量が0.050かを確認します。

手順3:2つの経路で二重控除がないか照合する
約定価格から直接出す経路では、粗価格損益は0.050×(77,912.2−78,620.0)=−35.39 USDTです。手数料3.913305を引くと−39.303305 USDTで、未確認の資金調達料や調整はまだ含みません。
予定価格から出す経路では、0.050×(77,912.2−78,600.0)=−34.39から、ずれ0.050×20=1と同じ手数料3.913305を引き、同じ−39.303305になります。一致すれば、この価格差は抜けも重複もありません。手数料を78,600で計算すると差が出るので、両経路とも仮の約定78,620を基礎にします。
| 計算経路 | 価格損益(USDT) | 別のスリッページ控除 | 手数料(USDT) | 資金調達料などを除く結果 |
|---|---|---|---|---|
| 約定価格から | −35.39 | なし・すでに含む | 3.913305 | −39.303305 |
| 予定価格から | −34.39 | 1.00 | 3.913305 | −39.303305 |
| 誤った重複控除 | −35.39 | さらに1.00 | 3.913305 | −40.303305・二重計上 |

手順4:資金調達料が不明なら決算も未完了にする
元の計画では別に資金調達料1 USDTを確保します。35.39+3.913305+1=40.303305 USDTが事前の費用込みシナリオです。上の誤り行の絶対額と同じでも、意味は違います。一方は予算、他方は価格のずれを二重控除した結果です。合計だけでは見分けられません。
短時間モデルでは同日午後の決済を仮定しますが、個人の資金調達料対象、遅延記帳、他費用は未確認です。資金調達料は「照合待ち」とし、予備枠1は別欄です。表を終えるために実費1や確認済みゼロとは書きません。−39.303305も最終口座純損益ではありません。
後に支払い0.4と他調整なしが確認できたという独立例なら−39.703305、逆に受取り0.4なら−38.903305です。今回分かった結果ではありません。新しい費用は商品、口座、通貨、期間を合わせ、他ポジションの請求を混ぜません。
「仮定の価格損益・手数料は計算済み、他費用は未確認」が適切な途中状態です。0.050がまったく約定しなければ、この損失ではなく未約定計画です。部分約定なら確認数量で再計算し、残注文は別管理します。完成度の表示を証拠に合わせましょう。

手順5:数量・料率の変更は別シナリオで保存する
数量だけ半分の0.025 BTCにすると、価格損失17.695、手数料1.9566525、合計19.6516525です。固定予備枠1を維持すれば予算は20.6516525で、40.303305の半分ではありません。固定額と数量連動額は別の増減をします。
別例で0.050 BTCを維持して料率を片道0.10%へ倍増すると、手数料7.82661、予備枠1込み44.21661です。価格損益は変わりません。料率が低くても、損切りした取引の方向判断が正解になるわけではありません。変更する入力だけを変え、元の版も残します。

費用が合わなければ式より先に項目を確認する
費用ごとに約定、通貨、期間を合わせます。費用通貨不明、部分決済の全決済扱い、費用込みの値への再控除は、小数点を増やしても直りません。確認できた項目は残し、完全な純損益の計算は保留します。
分割約定と異なる費用通貨を1件ずつ対応させる
約定ID、日時・タイムゾーン、方向、価格、数量、手数料、費用通貨を残します。平均価格は価格×数量の合計÷その側の合計数量で、最後の価格ではありません。建玉と決済の数量が違えば、未約定、残保有、欠けた約定を探し、無理に完了取引の合計へ合わせません。
USDT以外の費用なら元の資産額を保ち、換算時刻、率、出所を記録します。根拠がなければ原通貨と未解決項目のまま並べ、別資産の数字を直接足しません。これは単位照合の原則で、全取引所がこの契約に別通貨手数料を使うという主張ではありません。
取引所が費用を含めた結果から再度引かない
OKXの「Trading Fee Rules FAQ」は実現結果と取引・資金調達料の関係を説明し、Bybitの決済損益にも独自の配分定義があります。すでに往復手数料を含む値から同額を引けば二重計上です。逆に「実現」という名称だけで、単なる価格差の欄が費用込みとは判断できません。
費用が遅れて記帳されたり日付をまたいだりする場合もあります。「暫定・資金調達料待ち」から、追跡できる調整で更新します。残高変化にすでに入る費用をもう一度引き、取引所の過徴収と誤認しないでください。
費用を事前計画と振り返りへ戻す
費用記録は次の予算を改善し、超過理由を説明します。最大レバレッジを下げるだけよりも、ずれ、料率、未確認項目が見えるようになります。相場や執行条件によって実際の損失が予備枠を超えることがあるため、最大損失の保証にはなりません。
手数料節約と決済保護にはトレードオフがある
メイカー料金だけを狙って待てば価格が離れ、決済未完了になることがあります。成行と価格制限付き注文のどちらでも、流動性不足や残量の扱いを決めます。元のリスク・決済条件の中で比較し、必要な決済を削った結果を有用な節約とは扱いません。
次の学習と利用範囲
計画と約定を分けた記録で予定価格、仮定約定、実約定、費用を分け、先物の利確・損切りで執行を確認します。資金調達料も各回の方向を記録し、明細の実額を予備枠で代用しません。まず1取引を照合してからまとめて集計します。勝率1つではこれらの違いは見えません。
本記事は契約の仕組みと過去計算の教材で、投資助言ではありません。過去価格は実現可能な約定を証明せず、費用、スリッページ、口座条件は仮定です。実売買では未約定、証拠金不足の強制決済、追加費用が生じ得ます。